ぴよ丸
円高と円安ってどういうことなんだろう。いつも混乱しちゃうんだ。
にわとりさん
確かに最初は混乱するよね。『円高』は円の価値が上がることで、『円安』は円の価値が下がることなんだけど、詳しく見ていこう!
目次
円高・円安とは?
「日本円の価値がどうなったか」ということ
テレビのニュースを見ていると、『円高』『円安』という言葉が必ず出てきます。 では、次のように為替レートが動いた時は『円高』『円安』のどちらでしょうか。
1ドル=150円 → 1ドル145円
ぴよ丸
んーっと、、、円が150円から145円になったから『円安』かなあ?
にわとりさん
残念!この場合は『円高』になるんだよ。なんだか、まぎらわしいよね。しくみを説明するね。
円高・円安の覚え方
わかりやすい例
たとえば、価格が1ドルの米国産のオレンジを円で購入するケースを考えてみましょう。

わかりやすい例として、上の図のように、価格が1ドルのオレンジの米国産のオレンジを、
私たちが円で購入するケースを考えてみましょう。
1ドル=150円の時、1ドルのオレンジを書くには当然150円が必要です。
この後、為替レートが動いて1ドル=145円になると、オレンジは145円で買えるようになります。
同じ1ドルのオレンジが5円安く買えるようになったということは、ドルに対する円の価値が上がったということです。
これを「円の価値が高くなった」と考えて「円高」といいます。
逆に、為替レートが1ドル=155円になると、同じ1ドルのオレンジが155円出さないと買えなくなります。これはオレンジが5円高くなった分だけ、ドルに対する円の価値が下がったということです。
これを「円の価値が安くなった」と考えて「円安」といいます。
- 1ドル=150円の時 → 1ドルのオレンジを買うのに150円必要
- 1ドル=145円の時 → 1ドルのオレンジを145円で買える(円の価値が上がった → 円高)
- 1ドル=155円の時 → 1ドルのオレンジを155円で買わないといけない(円の価値が下がった → 円安)
まとめると、円高・円安は次のように覚えられます。
為替レート変動 | 円の価値 | ドルの価値 | 変化 |
---|---|---|---|
150円 → 145円 | 上がる | 下がる | 円高・ドル安 |
150円 → 155円 | 下がる | 上がる | 円安・ドル高 |
円高・円安どっちがいいの?
円高・円安は、それぞれメリット・デメリットがあります。
円高のメリット・デメリット
メリット
- 海外旅行が安くなる(円の価値が高いので、少ない円で多くの外貨が買える)
- 海外の輸入品が安くなる(ガソリン、食品、ブランド品など)
デメリット
- 輸出産業に不利(海外で日本製品の価格が上がるので売れにくくなる)
- 日本企業の海外収益が減る(円に換算すると少なくなる)
円安のメリット・デメリット
メリット
- 輸出産業に有利(日本製品が海外で安くなり、売れやすくなる)
- 海外に工場を持つ日本企業の利益が増える(外貨を円に換算すると増える)
デメリット
- 海外旅行が高くなる(より多くの円を払わないといけない)
- 輸入品の価格が上がる(ガソリン、食品、スマホなど)
ぴよ丸
なるほど〜!円高と円安、それぞれに良い面と悪い面があるんだね。
にわとりさん
そうなんだ。だから、どっちがいいかは、その時の経済状況や自分の立場によるんだよ。
今は円高?円安?
2025年1月12日時点のドル円レートは 1ドル=157.69円 です。
ぴよ丸
157.69円かあ。でも、これは円高なの?円安なの?
にわとりさん
それは、以前と比べて考えるんだよ!
- もし昨日が158円だったら、今は円高
- もし昨日が156円だったら、今は円安
つまり、円高か円安かは「ある時点」と比べて判断するんだ。
1ドル110円は円高ですか?
「1ドル110円」というレートだけでは円高か円安か判断できません。
たとえば、
- 以前が1ドル120円だったなら、円高(円の価値が上がった)
- 以前が1ドル100円だったなら、円安(円の価値が下がった)
このように、ある時点と比べてどう変化したかで決まります。
まとめ
- 円高は円の価値が上がること → 海外旅行や輸入品が安くなる
- 円安は円の価値が下がること → 輸出産業や海外収益が有利になる
- 円高か円安かは「ある時点」と比べて判断する
ぴよ丸
2025年1月12日時点のドル円は157.69円みたいだね。
にわとりさん
例えば、明日以降で156円台になっていたら『円高』、158円台になっていたら『円安』になったといえるね!