基礎知識

外国為替相場(為替レート)はドル円が最も重要

ぴよ丸
ぴよ丸
外国為替では円をいろんな通貨に変えると思うんだけど、最も比率が高いのはどの通貨なの?
にわとりさん
にわとりさん
日本の場合、米国が最大の輸出先だから、貿易取引においてはドルと円の交換比率が最も重要なんだ。

外国為替相場(為替レート)はドル円が最も重要

貿易には通貨の交換が必要

ニューヨークやパリへ円をもっていっても、普通の店では買い物をすることはできません。当たり前ですが、日本は円、米国はドル、欧州の多くの国ではユーロといったように、各国・地域でそれぞれ使える通貨が決まっているからです。

このため、外国とモノを取引する貿易の決済でも、自国通貨を外貨に外貨を自国通貨に換える必要が出てきます。

例えば、米国製品を輸入した日本の会社は通常、米国の通貨であるドルで代金を支払います。また、米国に製品を輸出した日本の会社は、ドルで代金を受け取った場合、円に換えなければ国内で使うことはできません。

そうしたときに問題になるのが、2つの通貨をいくらといくらで交換するかということ。その交換比率を表したのが「外国為替相場(為替レート)」です。

日本製の自動車や家電製品は、その品質の高さから海外でも人気が高く、よく売れるため、大量に輸出されています。

中でも米国は最大の輸出先で、日本経済は米国との貿易によって大きく発展してきました。そのため、日本にとってドルは最も身近で、貿易に欠かせない外貨となっています。

上の図のように、財務省「貿易取引通貨別比率」(令和6年上半期)によると、日本が輸出品の代金をドルで受け取る割合は約51%、輸入品の代金をドルで支払う割合は約69%にも上っています。米国との貿易だけでなく、アジア諸国との貿易でも決済にはドルを用いるのが普通です。そのため、為替レートの中でもドルと円との交換比率である「ドル円レート」が最も注目されます。

“東京外国為替市場の円相場は現在1ドル=151円35銭、前日の終値より50銭の円高・ドル安になっています”

こんなニュースをよく耳にしますが、1ユーロあるいは1ポンドいくらではなく、1ドルいくらと報じられるのは、為替相場の中でもドル円レートに関心のある人が日本では多いからです。

実は日本だけに限らず、米国のドルは世界的にも最も言頼され、貿易の決済に広く用いられている通貨なのです。